「こんな花が咲きました」のコーナーへようこそ

このコーナーは、月例会に開花が間に合わなかった、花命短くてすぐに枯れてしまった、大きすぎて搬入ができなかった、あるいは花が多すぎて持ちきれなかった等の事情で、みなさんに見ていただくチャンスを逃してしまった花々の、再デビュー舞台です。
Phaius Dan Rosenberg

この花は、2月の例会に峯田美智子さんが出品したPhaius Dan Rosenberg 。

昨年5月の「今月の花」で取り上げたカクチョウランと、マダガスカル産の
Gastrorchis tuberculosa との交配種です。
交配は、もちろん出品者の峯田さんで、数年前の例会でグロワーズ苗として配布した株です。

Phaius Dan Rosenberg(栽培:峯田美智子)

カクチョウランの巨大な株姿を押さえつつ、花の大きさと多花性をそのまま維持するという狙いで、近縁の種であるガストルキスを交配したところ、狙いどおりの株姿に写真のような花が咲き、おまけに 兄弟株から白花と赤花が出てきました。
「こういう成功例があるから、交配は面白い」とは、峯田さんの談です。

たまたま、3月の例会に、交配に使用した片親のGastrorchis tuberculosa (小林晃氏出品)の花が出品されたので、カクチョウラン(これは交配の親株ではない)と一緒に展示します。
リップにガストロルキスの、セパルとペタルにカクチョウランの形質がよく出ていると思います。
Phaius Dan Rosenbergdearu の株のサイズは60cn〜70cmで、ガストロルキスのサイズファクターをそのまま継承し、育てやすさ、 葉やバルブの形状はカクチョウランに非常に近い形態であることも、特筆すべきでしょう。        (記:三宅八郎)


カクチョウラン:Phaius tankervilleae(野生:撮影三宅八郎)



Gastorchis tuberculosa(栽培:小林晃)
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